
たった1人の「反乱」
そのすべてを明かそう
「ウソ」を強要される官僚たちの悲劇と
政治家がひた隠す「森友・加計問題」の本質
加計学園問題を役所の内側から見た前川喜平・元文部科学事務次官。安倍政権下において、政治と官僚の関係はどう変わり、何が問題になっているのか。財務省の公文書改ざん、加計学園の獣医学部新設をめぐる経緯、また自身が体験した中学校授業における政治家の「不当介入問題」について、官邸周辺の官僚たちに権限が集中する構図を指摘。ジャーナリストの山田厚史氏の質問に答える形で、前川氏が官僚の強さと弱さを体験的に語る。
前川 喜平(まえかわ きへい) プロフィール
1955年奈良県生まれ。東京大学法学部卒業後、1979年文部省(現・文部科学省)入省。文部大臣秘書官、初等中等教育局財務課長、官房長、初等中等教育局長、文部科学審議官を経て2016年、文部科学事務次官。2017年に退官。同年5月、加計学園の獣医学部新設について「行政が歪められた」と発言。現在、自主夜間中学のスタッフとして活動。文科省OBである寺脇研氏との共著に『これからの日本、これからの教育』(ちくま新書)がある。
山田 厚史(やまだ あつし) プロフィール
1948年東京都生まれ。同志社大学法学部卒業後、毎日放送ディレクターを経て1971年朝日新聞社入社。経済部で大蔵省、日本銀行、金融業界、自動車業界などを取材。その後ロンドン特派員、ハーバード大学ニーマンフェロー、経済担当編集委員を経て2008年退社。著書に『銀行はどうなる』(岩波ブックレット)、『前川喜平「官」を語る』(前川喜平氏との共著、宝島社)ほか。